吉田鈴選手は2026年8月23日、CAT Ladiesで通算13アンダー、最終日ボギーなしの68を記録し、今季・JLPGAツアー通算2勝目を挙げました。初優勝を飾った6月のヨネックスレディスから約2か月半、再び優勝争いを勝ち抜いた事実が、吉田選手の現在地をはっきり示しています。
16番のロングパットはなぜ決定的だったのか。初優勝のあと、吉田鈴選手はどんな時間を積み重ねてきたのか。そして、海の向こうで戦う姉・吉田優利選手の存在は、妹の背中をどう支えているのでしょうか。
初優勝の次に問われていたのは、もう一度勝てるか――ではないでしょうか。
この記事では、CAT Ladies最終日の流れ、16番の勝負どころ、プロテスト合格から2勝目までの歩み、姉妹の関係から見えるものを整理します。

この記事で先に見ておきたいこと
- 吉田鈴選手がCAT Ladiesで挙げた今季2勝目の内容
- 最終日16番のロングパットへ至る勝負の流れ
- ヨネックスレディス初優勝から見える成長
- 吉田優利選手と支え合う姉妹の距離感
- 2026年シーズン後半に注目したいポイント
この記事のポイント
Q1. 吉田鈴はCAT Ladiesで何勝目を挙げた?
吉田鈴選手はCAT Ladiesで今季2勝目、JLPGAツアー通算2勝目を挙げました。最終日にボギーなしの68を記録し、通算13アンダーで優勝しています。
Q2. 吉田鈴のCAT Ladies優勝を決めた場面は?
吉田鈴選手は最終日の16番で10メートル超のロングパットを沈め、単独首位へ抜け出しました。混戦の終盤に自ら流れを引き寄せた一打が、ツアー2勝目を大きく近づけました。
Q3. 吉田優利との日米同日優勝は実現した?
吉田鈴選手がCAT Ladiesで優勝した時点では、姉・吉田優利選手が出場するCPKC女子オープンは最終日を残していました。優利選手は第3日終了時点で通算13アンダーの単独2位で、日米同日優勝の結果は最終ラウンド後に確定します。
吉田鈴がCAT Ladiesで今季2勝目を挙げた結果

吉田鈴選手の2勝目は、最終日に伸ばして混戦を制した勝利でした。首位タイから出た選手が、重圧のかかる最終日にボギーを打たず、最後まで主導権を渡さなかった。その内容に、初優勝とは別の重みがあります。
最終日68、通算13アンダーで混戦を制した
CAT Ladiesは神奈川県箱根町の大箱根カントリークラブで行われ、吉田選手は4バーディー、ボギーなしの68をマークしました。通算13アンダーで優勝し、2打差の通算11アンダーで荒木優奈選手が2位。桑木志帆選手、河本結選手、神谷そら選手が通算10アンダーの3位タイに並んでいます。
優勝賞金は1,440万円でした。数字だけを見れば、2打差での勝利です。しかし、優勝争いでは一つのボギーが景色を変えます。最終日にノーボギーで回ったことこそ、吉田選手が混戦を勝ち抜いた一番の土台だったのでしょう。
初優勝のあとには、「次も勝てるのか」という目が自然に向けられますよね。そこで大きく崩れず、むしろ勝負どころでスコアを伸ばした。なおじには、この2勝目は勢いだけではなく、勝負の場に居続ける力が育ってきた証のように映りました。
👉関連記事:CAT Ladies 2026の結果|吉田鈴・荒木優奈・神谷そらの優勝争い(執筆後リンク予定)
前半を耐えた時間が、後半の勝負を残した

最終日は、最初からバーディーが量産されたわけではありません。前半はパーを積み重ねながら、優勝争いの輪から外れない位置を保ち、後半へ入りました。その後、10番と12番でバーディーを奪い、勝負の流れを自分へ近づけていきます。
観る側は、どうしても劇的な一打に目を奪われます。もちろん、それでいいのです。ただ、16番で打てた一打は、前半に無理をせず、試合を壊さなかった時間があってこそ生まれたものでもあります。
パー並べ
十六番で
旗が揺れ
派手な一打の前には、目立たない我慢がある。ゴルフは、その見えにくい時間まで含めて勝負なのだと思うのです。
16番のロングパットは何を変えたのか
最終日の16番。吉田鈴選手は10メートルを超えるロングパットを沈め、単独首位へ抜け出しました。
たかが一打、されど一打。
この一打で優勝争いの景色は変わりました。首位タイで始まった最終日に、前半淡々とパーを重ねた吉田選手が自分の手で一歩前へ出た瞬間です。
第2日の66で見えたパットの手応え
吉田選手は第2日に8バーディー、2ボギーの66を記録し、通算9アンダーで首位へ浮上。2日目終了後には、パットのラインをイメージしやすかったという趣旨も語っていました。
第2日でつかんだ感覚を、最終日の緊張したグリーンでも持ち続けられるか。16番は、その問いが一打に集まった場面だった。
長い距離を沈めたあと、吉田選手は単独首位に立ちます。技術だけでなく、優勝争いの終盤で打ち切ったことが、あのパットの値千金の重さです。
なおじも画面の前で、思わず手を叩きました。ボールがカップへ消えた瞬間、勝負が吉田選手の方へ傾いたように見えたからです。
👉関連記事:吉田鈴のクラブセッティング2026|パターとウェッジに見る勝負の感覚(執筆後リンク予定)
前日から戻っていたパッティングの感覚
第2日、吉田選手は66をマークして首位に浮上。パット数は24、フェアウェイキープ率は85.71%で、本人もパッティングのライン読みがイメージと合っていた趣旨を語っています。
パットは、単純に「入った」「入らなかった」だけでは語れません。ラインを読む感覚、距離感、打ち出すときの迷いのなさ。その小さな歯車がかみ合ったとき、ロングパットは偶然のように見えても、選手の中では準備の延長(必然)にあります。
数字は技術の確かさを伝えてくれる。一方で、数字だけでは届かない沈黙もあります。グリーン上で迷いが消えた瞬間に、選手は自分のストロークを信じられる。その静けさが、16番の一打を支えたのかもしれません。
本当に劇的でした。
👉関連記事:吉田鈴のクラブセッティング2026|パターとウェッジに見る勝負の感覚(執筆後リンク予定)
初優勝から2勝目へ、吉田鈴は何を変えたのか
吉田鈴選手の2勝目を考えるとき、6月の初優勝を抜きにすることはできません。けれども、初優勝を飾った選手が次も勝てるとは限らない。だからこそ、ヨネックスレディスからCAT Ladiesまでの歩みには、結果以上の意味があります。
👉関連記事:吉田鈴のプロフィール・経歴・初優勝までの歩み
### 4度目のプロテスト合格が残した時間
吉田鈴選手は2024年、4度目の挑戦で最終プロテストに合格しました。アマチュア時代に実績を残しながらも、プロへの扉を開くまでには時間がかかっています。
合格後も、すぐに優勝だけが続いたわけではありません。プロ1年目にツアーの緊張と経験を積み、2年目のヨネックスレディスで初優勝し、CAT Ladiesで2勝目を挙げました。
「通過点」という言葉を口にした選手が、次の大会でも優勝争いの中にいました。その言葉は、16番のグリーンで打ち切った一打へ続いていたように、なおじには映ります。
👉関連記事:吉田鈴が4度目の挑戦でプロテストに合格した経緯
吉田優利と吉田鈴、日米で重なった優勝争い
CAT Ladiesの週、吉田鈴選手は国内ツアーで優勝争いを戦い、姉・吉田優利選手も米女子ツアーのCPKC女子オープンで上位へ立っています。(記事執筆時点)
優利選手は第3日を終え、通算13アンダーの単独2位です。鈴選手が国内で優勝を決めた時点で、米国での日米同日優勝はまだ決まっていませんが、可能性はあります。
「たまにはね」に残る姉妹の距離感
鈴選手は大会第2日、米国で戦う姉の好調を気にかけ、「いい感じだね」とLINEを送ったと語っています。返ってきたのは、「たまにはね」という短い言葉でした。
多くを説明する言葉ではありません。それでも同じ週、別々の国で優勝争いをする姉妹の間に、こんなやり取りがあったことは印象に残ります。
なおじには、互いのプレーを大げさに飾らず見つめる、プロ同士らしい距離感があるように映りました。二人の関係のすべてを、この短い言葉だけで語ることはできません。
ただ、鈴選手が16番でロングパットを沈め、優利選手も米国で最終日を迎えていた。その週、吉田姉妹はそれぞれのコースで、間違いなく自分の一打に集中していました。
比較ではなく、それぞれの一打を見る
吉田鈴選手がヨネックスレディスで初優勝を飾ったことで、吉田姉妹はJLPGAツアー史上4組目の姉妹優勝として記録されました。
姉の優利選手は国内ツアーで勝利を重ね、現在は米ツアーに挑戦しています。妹の鈴選手はプロ2年目で国内ツアー2勝目に到達したことになります。
姉妹であることは、いつも比較の言葉を呼びます。それでも、2026年8月の同じ週に見えたのは、姉が米国で、妹が日本で、それぞれ優勝争いをしている姿。
先を行く 背中が道に なる姉妹
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吉田鈴選手の今後に注目したい理由
CAT Ladiesでの2勝目は、吉田鈴選手を「初優勝を果たした若手」から、優勝争いで名前を探す選手へ変えました。ヨネックスレディスに続く勝利で、今季はすでに二つの大会で最後に笑っています。
2勝目で年間レースの景色は変わった
吉田鈴選手はヨネックスレディス、CAT Ladiesと、2026年に二つの優勝を重ねました。CAT Ladies優勝前はメルセデス・ランキング10位で、3日間競技の優勝には200ポイントが加わります。
順位表の数字以上に印象に残るのは、二つの勝ち方が違うことです。ヨネックスレディスでは初優勝へ向かう勢いがあり、CAT Ladiesでは混戦の中で最後までボギーを打たず、16番のロングパットで前へ出ました。
初優勝の次に、同じ年でもう一度勝つ。そこには「優勝を知った選手」の落ち着きが見えます。年間女王争いの言葉より先に、吉田鈴選手はもう、優勝争いの終盤で目を離せない存在になっています。
一打の前後まで見たくなる選手
CAT Ladies最終日の16番で、吉田鈴選手は10メートルを超えるパットを沈めました。映像で何度も映るのは、ボールがカップへ消える瞬間でしょう。
けれど、なおじの記憶に残るのは、その一打だけではありません。前半をパーでつなぎ、後半でバーディーを重ね、ここで決めるしかない場面まで自分を運んだ時間です。
ゴルフでは、歓声が起きる一打の前に、誰にも気づかれにくい一打がいくつもあります。吉田鈴選手は今、その静かな時間ごと見届けたくなる選手になりました。
👉関連記事:女子ゴルフ2026の注目若手選手|吉田鈴・荒木優奈・神谷そらの現在地(執筆後リンク予定)
よくある質問(Q&A)
筆者紹介|なおじ

公立小・中学校で約35年、子どもたちと向き合い、校長11年、指導主事5年を経験してきました。バスケットボール部顧問として、生徒が本番の重圧の中で立て直し、少しずつ自信をつかむ姿も見てきました。
この記事では、JLPGAの公式発表と大会記録、選手コメントを土台に、勝敗だけでは測れない挑戦の時間にも目を向けています。現在はスポーツを含む8つのブログ(ドラマ・芸能・政治・歴史・スポーツ・旅・学び・書評)で、人の生き方と社会とのつながりを書き続けています。
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