
日大三(西東京)が延長10回タイブレークの末、県岐阜商(岐阜)を4-2で破り、2011年以来14年ぶりの決勝進出を決めた。
県岐阜商は1956年以来69年ぶりの決勝進出まであと一歩で届かなかった。
延長戦を制した日大三の集中力
8月21日、甲子園球場で行われた第107回全国高校野球選手権大会準決勝は、両校一歩も譲らない接戦となった。
決勝点は延長10回表。
日大三は無死一、二塁から犠打で一死二、三塁とし、7番・近藤優樹(投手・3年)が中前適時打で勝ち越し。
続く8番・桜井春輝も右前適時打を放ち、2点のリードを奪った。
この試合のヒーローは間違いなく近藤優樹だ。
8回には同点となる貴重な適時打を放ち、投手としても4回途中からの登板で6回から9回まで被安打ゼロの好投を見せた。
投打にわたる活躍で、チームを決勝へと導いた。
県岐阜商も最後まで粘り強く
一方の県岐阜商も素晴らしい戦いを見せた。
4番・坂口路歩が中盤に勝ち越し適時打を放ち、準々決勝の横浜戦でサヨナラ打を放った勝負強さを再び発揮した。
先発の柴田蒼亮(2年)は9回まで2失点と粘投し、公立校として堂々たる投球を披露。
最後まで日大三を苦しめ続けたが、延長戦で力尽きた。
歴史を刻んだ両校の軌跡
日大三:14年ぶりの栄冠への道
日大三の決勝進出は2011年の全国制覇以来14年ぶり。
東京勢としても昨年の関東第一に続く2年連続の決勝進出となり、首都圏の高校野球レベルの高さを示した。
同校は過去2度の全国制覇(1999年、2011年)を誇る強豪校。
再び頂点を狙える位置に立ったことで、OBや関係者の期待も高まっている。
県岐阜商:69年ぶりの挑戦は惜しくも
県岐阜商は1956年以来69年ぶりの決勝進出を目指していたが、あと一歩で届かなかった。
それでも、準々決勝で強豪・横浜をサヨナラで破るなど、公立校として見事な戦いぶりを全国に示した。
特に坂口路歩の勝負強さは印象的で、ここぞという場面での適時打は多くの野球ファンの記憶に残るプレーとなった。

試合を決めた要因
この試合の分岐点は終盤の投手運用と集中力だった。
日大三は近藤優樹が6回から9回まで無安打投球でリズムを作り、延長戦でも無失点に抑える安定感を見せた。
一方、延長10回の攻撃では確実性を重視。
犠打で得点圏にランナーを進め、連続適時打で2得点を挙げる堅実な野球が勝利につながった。
県岐阜商も粘り強く戦ったが、タイブレークという特殊な状況でわずかな差が勝敗を分けた。

決勝戦への展望
日大三は14年ぶりの決勝で、2度目の全国制覇を目指す。
準決勝で見せた終盤の勝負強さと、近藤優樹を中心とした投手陣の安定感が武器となりそうだ。
決勝の相手は、準決勝のもう一試合の結果次第で決まる。
どの相手と当たっても、**日大三の「勝ち切る野球」**が試される一戦となる。
この記事の情報は、NHK、日刊スポーツ、毎日新聞、読売新聞、中日スポーツ、バーチャル高校野球などの公式・主要メディアでクロスチェック済みです。
最終更新:2025年8月21日11時19分
コメント