こんにちは、なおじです。
「相打ち覚悟で前に出続ける」——この覚悟が、世界王座への扉を開いたのではないでしょうか。
2025年11月24日、トヨタアリーナ東京でWBC世界バンタム級王座決定戦が開催されました。
井上拓真選手が那須川天心選手に判定3-0で勝利しました。
スコアは117-111、116-112、116-112でした。
井上選手は1年1か月ぶりに世界王者に返り咲きました。

那須川選手は格闘技通算55戦目でプロ初黒星を喫しました。
プロ転向わずか8戦目での世界王座獲得という夢は叶いませんでした。
元バスケットボール部顧問として30年間、選手のメンタル面を見てきました。
なおじが、この歴史的な一戦の勝因を技術面・心理面の両面から読み解きます。
実は試合後のインタビューで井上選手が「相打ち覚悟で前に出た」と語っていました。
この言葉を聞いて、思わず「これぞ挑戦者のメンタルだ!」と膝を打ってしまったんです。
なおじの分析では、井上選手の勝利は「負けても構わない覚悟」で前に出続けたメンタルと、那須川選手のスピードを封じ込める戦術が見事にかみ合った結果だったわけです。
この記事でわかること
- 井上拓真選手が判定3-0で勝利した技術面の理由(前進圧力・相打ち覚悟の攻勢)
- 那須川天心選手が初黒星を喫した戦術面の敗因
- 元バスケ部顧問から見た両選手の心理状態の違い
- 試合前の予想と実際の結果が逆転した理由
- 両選手の今後の展望(井上:防衛戦、那須川:再挑戦への道)
那須川天心vs井上拓真の試合結果

2025年11月24日、トヨタアリーナ東京でWBC世界バンタム級王座決定戦が開催されました。
同級2位の井上拓真選手(29歳・大橋)が同級1位の那須川天心選手(27歳・帝拳)と対戦しました。
判定3-0(117-111, 116-112, 116-112)で井上選手が勝利しました。
井上選手は1年1か月ぶりに世界王者に返り咲きました。
那須川選手はプロ転向8戦目での世界王座獲得を目指しました。
しかし格闘技通算55戦目でプロ初黒星を喫する結果となりました。
試合前の予想では、プライムビデオの勝者予想で那須川選手が64.3%でした。
井上選手は35.7%と大差がついていました。
英国ブックメーカーのウィリアムヒルでも那須川勝利が1.25倍、井上勝利が4倍でした。
那須川選手が圧倒的有利とされていました。
しかし実際の試合は、井上選手が相打ち覚悟で前に出続けました。
那須川選手のスピードとアウトボクシングを封じ込める展開となりました。
元バスケ部顧問の視点から見ると、井上選手の勝利は試合前の「負けても構わない」という覚悟が結実した結果です。
リング上での前進圧力が勝因だったと分析できます。
特に「前に出続ける」という単純明快な戦術が効果を発揮しました。
那須川選手の機動力を封じ込めたわけです。
【表題】那須川天心 vs 井上拓真 試合結果比較
| 項目 | 那須川天心 | 井上拓真 |
|---|---|---|
| 年齢 | 27歳 | 29歳 |
| 所属 | 帝拳 | 大橋 |
| 世界ランク | WBC同級1位 | WBC同級2位 |
| プロ戦績 | 8戦目(7勝0敗) | 元WBA世界王者 |
| 試合結果 | ❌判定0-3敗北(初黒星) | ⭕判定3-0勝利 |
| 事前オッズ | 1.25倍(有利) | 4倍(不利) |
| ファン予想 | 64.3% | 35.7% |
| 判定スコア | 111-117, 112-116, 112-116 | 117-111, 116-112, 116-112 |
井上拓真が勝った理由を技術面から分析

井上拓真選手の勝因は、相打ち覚悟の前進圧力にあります。
那須川選手の得意なアウトボクシングを封じ込める戦術が功を奏しました。
井上選手は試合後のインタビューで「相打ち覚悟で前に出続けた」と語っています。
実際にこの戦術が功を奏しました。
那須川天心選手はキックボクシング時代から培われた「ヒット&アウェイ」の技術を武器にしました。
スピードと角度を変えた左ストレートで攻略しようとしました。
しかし井上選手の前進圧力に距離を取れませんでした。
得意のアウトボクシングが封じられてしまいました。
元バスケ部顧問の経験から言えば、相手の得意パターンを封じる能力は重要です。
バスケットボールの「ディフェンスの読み合い」と共通する部分があります。
井上選手は那須川選手のスピードを封じるため、距離を詰め続けました。
相打ち覚悟でプレッシャーをかけ続けました。
那須川選手のリズムを崩すことができたわけです。
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また、井上選手は試合前の計量でも堅実な仕上がりを見せていました。
歴戦の元王者としての経験とフィジカルの充実が、前進圧力を支える土台となりました。
技術力と体調管理、そして「負けても構わない」という覚悟の三位一体です。
井上選手の勝利を必然としたと分析できます。
【表題】技術面・戦術面の勝因比較
| 分析項目 | 井上拓真の強み | 那須川天心の課題 |
|---|---|---|
| 戦術 | 相打ち覚悟の前進圧力 | 距離を取れず得意パターン封じられる |
| スピード | 前進で距離を詰め封じる | スピード活かせず |
| リズム | プレッシャーで相手のリズム崩す | リズム変化が通じず |
| 体調管理 | 歴戦の経験と堅実な仕上がり | フィジカル面で対応不足 |
| メンタル | 「負けても構わない」覚悟 | プレッシャーに対応しきれず |
試合前の発言から読み解く両者の心理状態

試合前の発言から、両選手の心理状態を読み解くことができます。
那須川天心選手は「負ける覚悟がある」と語りました。
勝利への執着だけでなく敗北の可能性も受け入れる成熟した精神状態を示しました。
一方、井上拓真選手は「完璧に仕上がった」と自信を見せました。
試合後のインタビューでは「相打ち覚悟で前に出た」と語っています。
挑戦者としての覚悟が勝利につながったわけです。
元バスケ部顧問の経験から言えば、「負ける覚悟」という言葉は両刃の剣です。
プレッシャーを手放し、自由に動ける心理状態を作り出す効果があります。
しかし相手の前進圧力に対して受け身になるリスクもあります。
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なおじの分析では、那須川選手の「負ける覚悟」は精神的な余裕を生み出しました。
しかし井上選手の「相打ち覚悟で前に出る」という攻撃的な姿勢の前に、結果的に受け身の展開を強いられてしまったのではないでしょうか。
また、試合の公平性を保つため、主催者である那須川選手の帝拳サイドが対応しました。
井上選手陣営にジャッジ選択を任せるという超異例の対応を取りました。
このフェアプレー精神が、両選手の全力を引き出す土台となったと考えられます。
【表題】試合前の発言から見る心理状態の違い
| 心理要素 | 那須川天心 | 井上拓真 |
|---|---|---|
| 試合前発言 | 「負ける覚悟がある」 | 「完璧に仕上がった」 |
| 試合後発言 | 「申し訳ない」(ファンに土下座) | 「相打ち覚悟で前に出た」 |
| 心理状態 | プレッシャーを手放した精神 | 挑戦者としての攻撃的姿勢 |
| リング上の展開 | 前進圧力に受け身 | 前に出続けペース掌握 |
| フェアプレー精神 | ジャッジ選択を相手陣営に委ねる | 公平な環境で全力発揮 |
| 結果 | 初黒星(判定0-3) | 世界王座返り咲き(判定3-0) |
両選手の今後の展望

井上拓真選手は今回の勝利でWBC世界バンタム級王者に返り咲きました。
兄の井上尚弥選手と「兄弟同時世界王者」という快挙を達成しました。
今後は世界ランク上位の選手との防衛戦が予想されます。
兄弟で日本ボクシング界を牽引する存在として期待されます。
那須川天心選手はプロ初黒星を喫しました。
しかし格闘技通算55戦目での初敗北は、むしろ今後の成長材料となるでしょう。
元バスケ部顧問の経験から言えば、敗北から学ぶ選手こそが真の強さを手に入れます。
那須川選手は試合後、ファンに土下座して謝罪する姿を見せました。
この謙虚さと向上心こそが、再挑戦への原動力となるはずです。
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なおじの見解としては、那須川選手が今回の敗戦で「前進圧力への対応」と「距離の取り方」を学ぶでしょう。
次回の世界戦でどう進化するかが見どころとなります。
井上選手には勝者に贈呈される特製の「サムライベルト」が授与されました。
日本の格闘技界を代表する存在としての地位を確立しました。
これは、井上選手の並々ならぬ努力と、歴戦の経験が実を結んだ結果だったわけです。
那須川天心vs井上拓真Q&A
Q1:井上拓真選手はどうやって勝ったのですか?
A1:井上選手は相打ち覚悟の前進圧力で那須川選手のアウトボクシングを封じました。
判定3-0で勝利しました。
歴戦の経験と「負けても構わない」覚悟が勝因です。
Q2:那須川天心選手はなぜ初黒星を喫したのですか?
A2:那須川選手は得意のスピードとアウトボクシングを活かそうとしました。
しかし井上選手の前進圧力に距離を取れませんでした。
リズムを崩されました。
また、「負ける覚悟」という心理状態が、攻撃的な相手の前に受け身の展開を強いられた可能性があります。
Q3:那須川天心選手の今後の対戦相手は?
A3:那須川選手は今回の敗戦を糧に、再び世界ランク上位を目指す挑戦が予想されます。
前進圧力への対応と距離の取り方を学び、さらなる進化を遂げることが期待されます。
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