
2025年9月3日、バンコクの会場に響いた歓声。
日本女子バレーボール代表が世界選手権でオランダを3-2で撃破し、2010年以来15年ぶりとなる準決勝進出を決めました。
この試合、実は序盤から苦戦を強いられていたんです。
第1セットを落とし、第3セットでも追い込まれる場面がありました。
それでも諦めない粘り強さ—これこそが今回の日本代表の最大の武器だと感じます。
石川真佑主将(ノバラ)の冷静な判断力と、NEC川崎の和田由紀子、佐藤淑乃の強烈なスパイクが炸裂。
特に最終第5セットでは、会場の雰囲気を完全に味方につけていました。
準決勝の相手はトルコ—手強い強豪国との激突
トルコってどんなチーム?
9月6日の準決勝で日本が対戦するのは、世界ランキング5位のトルコ代表です。
4日の準々決勝では、なんとパリ五輪銀メダルのアメリカを3-1のストレートで破るという大金星を挙げています。
「えっ、アメリカに勝っちゃったの?」と驚く方も多いでしょう。
実はトルコ、ここ数年で急激に力をつけているんです。
パリ五輪では過去最高の4位入賞を果たすなど、もはや世界トップレベルの実力を持つ強豪国に成長しています。
過去の対戦成績は互角の好ライバル
気になる過去の対戦成績は日本の13勝11敗。
僅差ですが日本がリードしています。
さらに心強いのは、直近10戦でも5勝5敗と互角の勝負を続けていること。
特に注目したいのが、今年7月のバレーボールネーションズリーグ準々決勝での対戦です。
この時、日本はトルコを3-2(25-21、16-25、25-20、22-25、15-9)のフルセットで破っています。
つまり、「勝てない相手ではない」ということなんです。
トルコの脅威—要注意の危険人物たち
メリッサ・バルガス:トルコの絶対エース

トルコチームで最も警戒すべき選手が、絶対エースのメリッサ・バルガスです。
対アメリカ戦では21得点をマークし、チームの勝利を牽引しました。
身長こそ185cmと特別高くはありませんが、そのパワフルなスパイクは世界屈指の威力を誇ります。
エブラル・カラクルト:もう一人の得点源

バルガスと双璧をなすのがエブラル・カラクルトです。
対アメリカ戦では最多の23得点を記録するなど、攻撃力の高さは折り紙付き。
この二人の攻撃をいかに封じ込めるかが、勝負の分かれ目になりそうです。
勝利への3つの方程式
①石川真佑主将の神がかり的パフォーマンス継続
石川真佑主将の活躍ぶりが半端ありません。
大会全体のスタッツを見ると、ベストレシーブ部門で成功数56回の2位、ベストサービス部門でも6ポイントで4位タイに入るなど、複数部門でトップクラスの成績を残しています。
主将としてチームを引っ張りながら、個人成績でもこれだけの数字を残すって、正直言って異次元のレベルです。
②7月の勝利パターンの再現
今年7月のネーションズリーグでトルコに勝利した時の戦術を再現できるかが鍵となります。
あの時の試合運びや選手起用法を分析し、成功パターンを準決勝でも発揮できれば、勝機は十分にあります。
③チーム一体感という最強の武器
元日本代表の荒木絵里香さんが指摘した通り、「チームの一体感」こそが15年ぶりメダル獲得への最大の武器なんです。
オランダ戦でも見せた、劣勢からの粘り強い逆転劇。
これができるチームは、そう多くありません。
メダル獲得の可能性を現実的に分析
勝利の確率は?専門家の見解
正直に言って、勝利の可能性は50%程度だと考えています。
理由は以下の通り:
有利な要素
- 直近の対戦で勝利している実績
- 石川主将を中心とした攻守バランスの良さ
- 逆境に強いメンタル面での成長
不安な要素
- トルコがアメリカを破った勢い
- バルガス、カラクルトという世界屈指の攻撃陣
- 準決勝という大舞台での経験不足
それでもメダルは狙える位置にいる
仮にトルコに敗れたとしても、3位決定戦でのブロンズメダル獲得チャンスが残されています。
15年ぶりの表彰台まで、本当にあと一歩の位置につけているんです。
9月6日は日本バレー史に残る一日に
準決勝は現地時間9月6日に開催予定です。
石川真佑主将率いる新生日本代表が、どんなドラマを見せてくれるのか。
中国メディアからも「徹底的に総括し、学ぶべき」と絶賛される戦いぶり。
国際的にも高く評価される今回のチームなら、きっと素晴らしい試合を見せてくれるはずです。
15年という長い時を経て、ついに手の届く位置にきたメダル。
石川主将をはじめとする選手たちの挑戦が、新たな歴史の1ページを刻む瞬間を、私たちは目撃することになるかもしれません。
頑張れ、日本!



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