日本代表は9月10日、アメリカ遠征の最終戦で開催国に0-2で敗北を喫しました。スタメンを総入れ替えした一戦は、守備の綻びが目立ち、無得点のまま遠征を終えています。

試合経過:前半の失点から後半の崩壊へ
キックオフから日本は3-4-2-1システムで挑み、ボール保持で優位に立ちました。9分に伊東純也のクロスが相手GKに阻まれ、18分にはアメリカのバログンのシュートを大迫敬介が好セーブでしのぐなど、序盤は互角の展開が続いたのです。
しかし、30分に左サイドのアーフステンが望月ヘンリー海輝をかわしてクロスを供給。ボックス内のアレックス・センデハスが左足ボレーで鮮やかに決め、先制点を許してしまいました。この一撃は、日本の守備陣のマークが甘かった点を象徴しています。
後半に入り、長友佑都に代えて相馬勇紀を投入して修正を図った日本ですが、62分に鎌田大地、南野拓実、久保建英、三笘薫を一気に送り込み、反撃モードへシフトしました。
ところが、その直後の65分にクリスチャン・プリシッチのループパスからフォラリン・バログンが抜け出し、冷静に追加点を奪われてしまいます。
この2失点目は、ラインコントロールの乱れが原因で、韓国戦でも露呈したアメリカの弱点を逆に突かれる形となりました。
70分に小川航基のロングシュートがクロスバーに当たる惜しい場面もありましたが、追加点は生まれず。73分に堂安律と守田英正を投入したものの、攻撃の精度を欠き、0-2で終了したのです。
監督・選手のコメント:課題を直視した反省の声
森保一監督は試合後、「やりたいことができたのはアメリカ代表だった」と解説者から指摘されたように、選手たちの積極性が不足していた点を認めました。
総入れ替えの狙いについて、「一人一人がチャンスをもらって本選を意識して戦ったのはアメリカだった。
日本はミスを恐れる気持ちが出すぎ、思い切ったプレーが見られなかった」(解説者コメント)
フォーメーション変更(後半に4バックへ移行)については、「3バックと4バックを試したかった。追う展開でどう対応するかを考え、いろいろ試みた」と説明。
4バックの難しさとして、「相手の4バックに対応が難しくなると思ったが、両方をテストした」と語りました。ファンへの謝罪も忘れず、「勝利と得点を見せられなかった。今後もチームとして努力していく」と意欲を示している。
伊東純也は「前半から守備がはまらなかった。相手ボランチを捕まえきれず、4バックは久々で慣れていなかった。ただ、いい攻撃もあった」と分析。自身の足の調子が上向いている点も付け加えた。
鎌田大地は「守備の部分でしっかりやりたかった。いいチーム相手に完全に崩すのは難しいので、奪った後に攻め切る。失点は避け、たとえ失点されても2失点目は防ぐ。シュートやクロスを簡単に打ち切れるようにしたい」と課題を挙げ、個人として「試合に出続けることが大事」と強調している。
大迫敬介は「2失点して負けたのが悔しい。アメリカは空中戦とプレスが強い。守備がはまらなかった」と悔しさを吐露。アウェイで勝つためのフォーメーション練度向上を誓い、「日本の守護神になるため、こうしたゲームで勝たせられるように精進したい」と前向きに語った。
解説者の視点:ミス処理と選手心理の課題
柿谷曜一朗解説者は「2失点目もそうだが、それまでの流れが大事。いろいろ修正すべき課題が見つかった」と指摘。パスミスが失点につながったケースを挙げ、「ミスをしてはいけないという思い、評価を下げたくない気持ちをどう処理するのかが課題」と選手の心理面を分析している。
韓国メディアでは「日本の大惨事」「俺たちは2-0で勝ったアメリカに負けてる」との声が上がり、ソン・フンミン級のエース不在を指摘する意見も。
まあ、1戦目と総入れ替えをしてますがね。
今後の展望:W杯へ向けた教訓
この遠征は1分け1敗、無得点という厳しい結果に終わりましたが、W杯開催地でのアウェイ経験は貴重。森保監督は選手層拡大を狙った総入れ替えを試みましたが、積極性と守備連係の不足が浮き彫りになりました。
次は10月のアジア最終予選。韓国ファンの反応からもわかるように、国際舞台での競争力強化が急務です。課題を活かし、チームがどう進化するかに注目が集まります。
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