こんにちは、なおじです。
35歳で世界最高峰に戻る――普通なら「無謀」と言われるかもしれません。
しかし堀口恭司選手は、9年ぶりのUFC復帰戦で圧巻の一本勝ちを収めました。
年齢を武器に変える戦略と、亡き恩師への誓いが生んだ奇跡。
元バスケ部顧問として、30年の指導経験から見えてきた「復帰戦の真実」をお伝えします。

堀口恭司UFC復帰戦の試合結果
2025年11月22日(日本時間23日早朝)、カタール・ドーハで開催されたUFCファイトナイト・カタールで、元RIZINフライ級王者の堀口恭司選手が9年ぶりのUFC復帰戦を迎えました。
対戦相手は、フライ級ランキング11位でUFC4連勝中のタギル・ウランベコフ選手(ロシア)です。
試合は3ラウンド制で行われ、堀口選手は3Rリアネイキッドチョークで見事な一本勝ち。
最終ラウンド開始直後、ミドルキックから右フックでダウンを奪い、トップポジションから鉄槌を連打しました。
最後はバックに回り込んで裸絞めを決め、試合後には雄叫びを上げて喜びを爆発。
この勝利により、堀口選手は2016年以来9年ぶりのUFC勝利を手にしたわけです。
35歳でありながら、世界最高峰の舞台で復帰戦完勝という最高のスタート。
【表題:堀口恭司選手のUFCキャリアと復帰への道のり】
| 年 | 出来事 | 詳細 |
|---|---|---|
| 2013年 | UFC初参戦 | フライ級で参戦開始 |
| 2015年4月 | 世界タイトル挑戦 | デメトリアス・ジョンソンに敗北 |
| 2016年11月 | UFC最終戦 | アリ・バガウティノフに判定勝利 |
| 2016年12月 | UFC離脱 | RIZIN・ベラトールへ移籍 |
| 2017-2022年 | 2団体王者 | RIZIN、ベラトールで王座獲得 |
| 2018年7月 | 恩師・二瓶文男氏逝去 | 「UFCのベルトを取ってこい」の遺言 |
| 2025年3月 | UFC復帰発表 | 35歳で世界最高峰に再挑戦 |
| 2025年11月22日 | 復帰戦勝利 | ウランベコフに3R一本勝ち |
勝因はカーフキック戦略と適応力

堀口選手の今回の勝利を語る上で欠かせないのが、カーフキック戦略。
元UFC世界王者は、堀口選手の最大の武器として「コーチの戦術を試合中に的確に実行する適応力」を挙げています。
実際、朝倉海選手との第2戦では、カーフキックを連発してリベンジに成功した事例があり。
今回の試合でも、序盤からカーフキックと腹部へのミドルキックで相手を効かせ、ウランベコフ選手を組みに行かせる展開に持ち込みました。
この戦術的な優位性が、最終的な一本勝ちにつながったのです。
実は、なおじがバスケ部顧問時代に経験した「復帰戦」があります。
3年生エースが怪我から復帰した試合で、彼は普段の派手なプレーを封印し、ディフェンスとパスに徹しました。
試合後、「完璧に戻るまでは、チームのために動く」と語った姿が、今回の堀口選手と重なります。
復帰戦は「自分を証明する場」ではなく、「積み上げてきたものを確認する場」なのです。
元バスケ部顧問のなおじとしては、この「試合中の適応力」こそが、ベテラン選手の最大の強みだと感じています。
35歳という年齢は、身体能力のピークを過ぎているかもしれません。
しかし、経験と冷静な判断力、そしてコーチとの信頼関係があれば、若手選手を圧倒できる――これは部活動の指導でも同じです。
試合を見終わった後、妻から「あんたもバスケ部の子たちに、あんなに冷静に指示出せてた?」と聞かれました。
正直、なおじは試合中に感情的になることも多かったですが(笑)、堀口選手のようにコーチの指示を的確に実行できる選手は、やはり一流です。
👉関連記事:日本対ブラジル歴史的勝利!0-2から3-2大逆転の全貌と感動の歓喜を徹底解説
表題:UFC復帰戦の流れ(vs ウランベコフ戦)】
| ラウンド | 主な展開 | 戦術のポイント |
|---|---|---|
| 1R | カーフキック・ミドルキック連打 | 相手の下半身を攻め、組みに行かせる戦略 |
| 2R | テイクダウン防御&距離管理 | ウランベコフの得意な組み技を封じる |
| 3R開始直後 | ミドルキック→右フック→ダウン奪取 | 攻撃の組み立てが結実 |
| 3R | トップポジションから鉄槌連打 | 打撃で追い込む |
| 3R | バックマウント→リアネイキッドチョーク | 一本勝ち |
35歳の復帰戦を支えたメンタル管理と恩師への誓い
堀口選手のUFC復帰には、深い理由がありました。
2016年にUFCを離脱した際、恩師の二瓶文男さんに「なんでUFCのベルトを取ってこないんだ」と言われたことが、ずっと心に残っていたそうです。
当時、二瓶さんと山本”KID”徳郁さんががんを患い、堀口選手は「日本に帰って恩師に自分の試合を見せて元気づけたい」という思いで日本に戻りました。
しかし2018年7月に二瓶さんが逝去、2カ月後には山本KIDさんも亡くなります。
その後RIZINとベラトールで2団体王者となった堀口選手は、亡き恩師への誓いを果たすため、2025年3月にUFC復帰を発表しました。
「自分の恩師が取ってこいって言っているので、取るしかないですよね」――この言葉に、堀口選手の覚悟が表れていた。
35歳という年齢で世界最高峰に挑戦するのは、並大抵のメンタルではできません。
元バスケ部顧問として、選手のモチベーション管理の難しさは痛いほどわかります。
なおじも60代で新しいことに挑戦する度に「もう遅いかな」と弱気になりますが、堀口選手の姿を見て「年齢は言い訳にならない」と背中を押されました。
35歳どころか60代でも、まだまだ成長できる――そう信じたいものです。
しかし、明確な目標と恩師への誓いがあれば、年齢は関係ない――今回の復帰戦完勝が、それを証明してくれました。
👉関連記事:ウルフアロンのプロレス転身理由は「好きだから」!柔道金メダリスト決断の舞台裏
Q&A|堀口恭司UFC復帰戦に関するよくある質問
Q1:堀口恭司選手はなぜUFCを離脱したのですか?
A:2016年にUFCを離脱した最大の理由は「試合を組んでもらえないこと」でした。また、恩師の二瓶文男さんと山本KIDさんががんを患ったため、「日本に帰って恩師に試合を見せたい」という思いもあったと語っています。
Q2:堀口恭司選手の次の試合相手は誰ですか?
A:試合後、堀口選手は「パントージャどこだ!?」と叫び、現UFC世界フライ級王者のアレクサンドレ・パントージャ選手への挑戦をアピールしました。今後のランキング次第では、世界タイトル挑戦の可能性が高まります。
Q3:堀口恭司選手の試合はどこで見られますか?
A:UFCの試合は、U-NEXTまたはUFC Fight Passで視聴可能です。今回の復帰戦も、日本時間23日午前3時ごろにU-NEXTで生配信されました。
👉関連記事:畑岡奈紗が涙の優勝!TOTOジャパンクラシック3年ぶり7勝目の全記録
筆者プロフィール
なおじ|元社会科教師(35年)・バスケットボール部顧問。
政治・歴史・スポーツ分析を得意とし、穏やかな語り口で初心者にもわかりやすく解説。
茨城県在住、趣味はキャンピングカー旅とゴルフ、そして読書。
コメント